メタボリックシンドローム

厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、40~74歳において、男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームか、その予備軍であることが報告されています。
糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した、内臓脂肪型肥満が大きく関わっていることがわかってきました。
内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。
メタボリックシンドロームは、動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気の危険性が急激に高まるので、大変危険な状態であるといえます。メタボリックシンドロームの段階で予防することが大変重要なわけです。

内臓脂肪は皮下脂肪と比べ、たまりやすく減りやすいという特徴があります。メタボリックシンドロームのベースとなっている内臓脂肪は、ためる原因となっている食べ過ぎや運動不足などの不健康な生活習慣を改善することで減らすことが出来ます。

食べ過ぎに注意

余分なエネルギーをとり過ぎないためには、食べ過ぎに注意したいものです。外食事ももったいない気もしますが「少し残す」くらいの気持ちが大切です。腹八分を心がけておきましょう。
肉類、卵、バターなどの乳製品など、動物性脂肪を多く含む食品は控えます。逆に多くとりたいのは、不飽和脂肪酸を豊富に含む青魚、オリーブ油、ごま油コーン油などの植物油、大豆食品などです。
これらはLDLコレステロールを下げてくれます。だだし、とり過ぎは禁物です。
それに食物繊維をたっぷりとることです。便秘の予防・解消に役立つ食物繊維は体内の余分なコレステロールを吸収して体外に排出してくれます。低カロリーのきのこや海藻などが有効です。
意識的に体を動かすことも大切です。運動することで脳が活性化、エネルギーが消費されるだけでなく、HDLコレステロールが増えることが分かっています。太りにくい体質になり、ダイエットやがん予防にも役立ちます。