健康な食事
■一汁三菜
バランスの取れた献立を考えるうえで「一汁三菜」の考え方は便利です。
献立の出発点は主食と主菜を決めることです。和食か、洋食か、中華か、基本を決めたうえで次に「一汁」を決め、「副菜」「副々菜」と付け足していくと決めやすいでしょう。
蛇足ながら、和・洋・中は統一する必要はありません。味が調和すると思えばどんな組み合わせでも試してみるほうが、献立に広がりができます。最近は外食でも、無国籍風の創作料理を出す店も増えてきました。試してみてはいかがでしょう。
献立作りでは、味のバランスを楽しむとともに、食材の多様性とバランスも楽しむことが大切です。
なお、一汁三菜はご飯を中心とした和食の考え方ですから、主食と主菜がいっしょになったカレーライスやパスタ料理、ちらし寿司、あるいは一皿で多種類の食材を使う八宝菜などの場合は、柔軟に考えてください。
■野菜不足
現代日本人の食生活スタイルの変化は、若い人を中心に野菜不足を招いています。大きな原因としては食事の洋風化がありますが、そのほかに外食・ファストフードの利用や、弁当・惣菜などの中食の利用が増加したことなども挙げられます。
家で料理を作って食事をする場合は、彩り豊かなさまざまな野菜を取りそろえるようにするとよいでしょう。緑、黄緑、黄色、赤、白、茶、紫など色が違えば、味や食感も違い、含まれる栄養価もさまざまです。
同じβカロテンを多く含む緑黄野菜でも、ビタミンCを多く含むものと含まないものがあり、含まれるミネラルの種類もさまざまです。いちいちどんなビタミンやミネラルが含まれているかをチェックしなくても、色彩が豊富なら各栄養素がバランスよくとれるものです。
調理法で気をつけなければならないのは、水溶性のビタミンを多く含む野菜は洗い過ぎないこと、また熱で壊れてしまうので加熱は短時間にすることです。また、脂溶性ビタミンを多く含む野菜は油といっしょに摂ると吸収率がアップします。